価格面以外でいえば、中古マンションの新築マンションとの大きな違いは設備等に使用感や劣等性が生じていることでしょう。
実際に購入を検討する場合、意外と後回しとなってしまうのが設備についての確認です。
中古マンションの場合には「現況渡し」が原則になります。そのため、補修が必要な箇所があってもそのままの状態で買主に引き渡されることもあります。また売主によっては、ある程度のリフォームを行ってから売りに出すということもあります。見た目の印象はよくなりますが、その分価格に上乗せされてしまうこともあります。
見た目で分かる汚れ等については内覧で確認できるので、あまり問題にならないでしょう。問題なのは内覧だけでは確認しきれない部分です。
例えば、設備の細かな不具合については、内覧の段階ではわからないことも多くあります。
また、中古マンションの場合、売却活動を始めてから実際に買い手が決まるまで時間がかかることもあるので、契約の段階になって新たな不具合が生じるケースもあります。
補修に数万円程度かかる場合や、買主に必要不可欠な機能についての不具合がある場合、販売価格以外に余分にお金が必要になりますので、買主としては注意が必要です。
購入の意思表示をする際に、「販売図面や内見で把握できない不具合はないか」を担当者に確認したほうが良いでしょう。
自分の目で確かめるのが難しいものの例としては、
・購入を考えているマンションの修繕積立金の積立総額
・大規模修繕の予定。時期や内容
・共有部分の修繕の実施履歴や内容
・アスベスト使用の有無
・購入予定の住戸の管理費、修繕積立金の滞納状況
などです。
これらの情報を知るには、管理会社が発行する「重要事項調査報告書」に、ひととおり記載されていますが、購入の前に気になる部分があれば、不動産業者を通じて確認をしておきましょう。